ライクアローリングストーン

崖の上のポニョ

いやー、周辺の評判(同年代のですが)どおり、むちゃくちゃ楽しめました。

海に棲むさかなの子ポニョが、人間の宗介と一緒に生きたいと我儘をつらぬき通す物語。
 同時に、5歳の宗介が約束を守りぬく物語でもある。
 アンデルセンの「人魚姫」を今日の日本に舞台を移し、キリスト教色を払拭して、幼い子供達の愛と冒険を描く。

 海辺の小さな町と崖の上の一軒家。
 少ない登場人物。
 いきもののような海。
 魔法が平然と姿を現す世界。
 誰もが意識下深くに持つ内なる海と、波立つ外なる海洋が通じあう。
 そのために、空間をデフォルメし、絵柄を大胆にデフォルメして、海を背景ではなく主要な登場人物としてアニメートする。
 少年と少女、愛と責任、海と生命、これ等初源に属するものをためらわずに描いて、神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである。

ジブリ美術館でランダムで短編映画を上映してるんだけど、あれみたいに肩の力がすっと抜けている感じがしました。


ただシンプルではあるけれど、話の筋道は相当に狂ってます。
ほとんど説明責任は放棄状態。
受動的にみていただけでは「わけわからん映画」で終わっちゃうでしょうね。

だからこそ、自由奔放に描いていろんな見方を客側に提供できている気がします。


昔夏休みにこどもまんがまつりを見た時のように、ただただスクリーン上で起きていることを受け入れて、いろんな場面を頭の中で転がせるような感覚をもちました。


視覚に直接訴え掛けてくるものはあまりない映画。
きけば子供層に受けがよくないようだけど、頭の中で自由に転がせる作品だからこそ、ガキ共にみてもらいたい感じ。


後ろ髪伸ばしたガキと靴のかかとにローラーついてるガキは必見(しつこいか?)。


あと、矢野顕子にはびっくりした。