チェ 28歳の革命

チェ・ゲバラ2連発。まずは第1弾。

チェ 28歳の革命
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ベニチオ・デル・トロ
★★

ゲリラ指導者としてキューバ革命を成し遂げるも、39歳の若さで散った革命家チェ・ゲバラの人生を描く壮大な2部作が登場。本作では若き日のゲバラカストロと出会い、革命を成し遂げるまでと、彼が革命後に国連総会に出席し、演説を行った日々を描く。ベニチオ・デル・トロゲバラに成りきる熱演を見せ、カンヌ映画祭男優賞を受賞している。

今作ではキューバ革命まで。
ゲバラって今まであまり深く考えたことがなかったというか、正直よくは知らなかったんですけど、なるほど、これは人々の名声を集めるだろうなぁ、と素直に思えてしまいました。
近代最後のヒーローってかんじですね。



映画としては・・・・んー。。
なんかドキュメンタリーの戦争映画ってかんじでした。
ところどころにエピソードが挿入されながらも、基本的には史実を淡々と垂れ流し。
監督はまあおそらくそれを狙ったんでしょうけど、しっかりキューバ革命と当時の世界情勢を念頭に置いた上でみないとツライです。
だってほとんど説明ないんだもん。



ただ、その戦闘シーンの生々しさとベニチオ・デル・トロの演技はすばらしいの。
まさに息を呑む、っていうんでしょうか。
その部分だけとれば、本当に完成度の高い映画だと思います。
だけどエンタメ系でもなければグッと考えさせる系でもない、なんか中途半端な位置づけです。



にしても、これ、要はアメリカ批判じゃないすか。当時のだけど。
アメリカ批判の映画を、この時代に、しかもアメリカ人が主体となって作るっていうことがすごく象徴的に感じられます。
ソダーバーグは何かしら閉塞感らしきものを感じてて、それが原動力になって作られたような気がします。


とりあえず続編は見ますよ。
次は(史実からすれば)かなりドラマティックな展開でしょうから。



それにしてもひとつだけ。最後に日本版の予告編つけるのやめてください。
スタッフロールまでじっくり観てから日本語でタラタラしゃべられたら興醒めだっつうの。