デューデリジェンスのプロが教える企業分析力養成講座

押忍!若干アルコール入った上に、ロマンポルシェなんか聴いてるからテンションが劣悪です!はじめまして、不審者です!


と腑抜けたテンションでこんな書評を書くのは著者に失礼極まりないのですが、すごくよかったので書きたいと思います。

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

「企業の価値」といわれて多くの人の頭に浮かぶのは、「株価=時価総額」だろう。しかし、M&Aの現場では時価総額は参考程度にしかならない。プロが見るのは、組織体系・オペレーション・事業戦略などの「目に見えない」企業の本質である。企業価値の本質を見抜くこの作業を、M&Aの現場では「デューデリジェンス」と呼ぶ。

この本は、デューデリジェンスの実務のエッセンスを、一般のビジネスマンや投資家向けにわかりやすくまとめたものである。

本書では、企業分析の面白さをわかりやすく伝えるために、馴染みのある次の9社をとりあげた。

1 スターバックス
2 三菱地所
3 創通
4 ビックカメラ
5 GABA
6 JR東日本
7 横浜銀行
8 ミクシィ
9 任天堂

これらの企業を、デューデリジェンスの実践において役立つ「9つの視点」から分析している。たとえば、スターバックスであれば同社の「収益構造」という視点であり、JR東日本であれば「社会動向」、任天堂であれば「資本政策」である。

本書を一読すれば、「企業分析」が会計やファイナンスといった分野とはまた別の、独立した哲学と重要性をもつ世界であることがわかるだろう。そしてその知識は、これからのあなたのビジネスや投資のレベルを本質的に高めるものになるはずだ。


著者の山口揚平さんは、以前自分と同じ会社にいらした方です(直接的には社内の研修で論理的思考をご教授頂いただけだったのですが)。


企業を分析する、と言うと肩に力が入ってしまうけど、いろいろな無料の情報を元に企業を見るのは面白いよ、という事を改めて教えてくれる本だと思いました。


しっかりした書評はいろいろ探してもらうとして、僕がこの本から受けた一番大きな印象だけ書くと、「フレームワークの偉大さ」です。


企業の分析なんていう曖昧なモノを生業にする人は、本当に多種多様な状況を強いられます。
だけど、毎回毎回ゼロベースで仕事を積み上げていくことなんか当然できやしない。


どうしてそれができるのかと言えば、「どんな状況でも使える自分のものさし」が、しっかり自分の中にあるからです。


この本の中でも、毎回毎回新しい考え方が出てくるとか、そんなことはありません。
筆者は各会社の事例を都度「考えながら」ときほどくのではなく、「あてはめながら」ときほどいているのです。


あてはめるもの、つまりフレームワーク
これがあるないで、仕事の仕方って雲泥の差になってしまうんですよね。


仕事の内容が変わるたびに、自分のスケジュールの管理の仕方とか、タスクの管理の仕方とかに困ってる人、いません?
同じことですよ。できてる人は、その都度あてはめられているんだと思います。


フレームワークが使える人、言い換えれば、要領がいい人。
どんな人でもどんな状況でも、意識した方がいいよなあ、って思いました。


ps1:興味もった方、まずは↓の本から読むといいです。
これも「お金の話」って考えて肩に力入れないで。

なぜか日本人が知らなかった新しい株の本

なぜか日本人が知らなかった新しい株の本


ps2:なんだかんだ言っても、↓はやっぱりすごいです。


読書の秋、押忍!!!