ブーリン家の姉妹



ブーリン家の姉妹
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:ナタリー・ポートマン/スカーレット・ヨハンソン/エリック・バナ


以前から、「好きなハリウッド女優は?」と聞かれたら、ナタリー・ポートマンスカーレット・ヨハンソンと答えてました。
そんな自分にとって、二人の競演は奇跡に近い取り合わせ。
そりゃ見ますよ。初日に。
一応東京国際映画祭でもやってたけどそっちはチケットとるのがめんどくさくて断念。監督しか来ないし。

16世紀イギリス。時の国王・ヘンリー8世エリック・バナ)に“男の後継者を産めない王妃(アナ・トレント)との関係が冷めている”といううわさを聞きつけ、駐フランス大使のトーマス・ブーリン卿(マーク・ライランス)は、彼の2人の娘を実家に連れ戻す。ブーリン卿は娘のアン(ナタリー・ポートマン)に国王を誘惑させ、彼の息子を産ませようと目論んでいた。だが、その目論見は外れ、国王はアンの妹・メアリー(スカーレット・ヨハンソン)を見初める。そのときすでに結婚していたメアリーだったが、家族の圧力により、渋々、国王と関係を結び、待望の男子を産む。やがて、優しい国王に惹かれていくメアリー。その頃、王妃の座を狙うアンは、ある策略を練っていた…。フィリッパ・グレゴリー原作の小説を映画化した、英国王室をめぐる2人の姉妹の愛と憎しみの物語。

まずね、イギリス好きはその景観に素直に圧倒されます。
古城めぐりとかしてる人間はなおさら。



加えて歴史モノに特有の重厚な雰囲気が最初から最後まで衰えることなく続いていく。
とにかく退屈さをまったく感じませんでした。



話の内容は、「大奥」なんですよ、基本的には。
でも当たり前だけど日本の大奥と違って、当時のイギリスはカトリック
離婚も許されず、本妻以外が子供を産めば即私生児。
あげく王妃は男の子が産めず、跡取り問題でキリキリしている
(最終的には、アンが産んだ女の子がエリザベス1世となってイギリスを反映させていくっていう皮肉な歴史につながってくんですけど)。



そんなフクザツな時代背景なゆえ、単なる愛憎劇の枠には収まらない内容です。



役者ベースで映画選んでもロクなことなかったけど、これはいい映画です。
アメリカでは興行的にハズしたみたいだけど、アメリカ人には受けいられないよなあ、と思いましたよ。
でもそういう映画をアメリカ人がつくったってのがまたいいですね。