ステキな白髪

若干更新が遅れましたが。



David Byrne@渋谷AX
★★★★★


決して甘い点数の付け方をしてるわけじゃない。
ないんだけど、ほんとによかった。
今月はいったいどういうことなの。来月からどうするの。



去年のイーノ様との共作盤が非常に心地よかったし、七年ぶりの来日という事もあって、これは観るべきタイミングだろうと思って行ってみました。*1
トーキング・ヘッズも聴き込んだというレベルには程遠く*2、あげく「歌」に重点がおかれたライブにはそれほど引き込まれないタチなので、若干不安もあったんですけど、やっぱり果たしてそんなもんは杞憂でした。



年齢の重ね方が本当にいい味出してるバーンさん。
リック・フレアーばりのきれいな白髪に、全身白のスーツ。
時にはダンサーと歩調をあわせ、時にはギターをかきむしり、時にはメロウな歌声を震わせます。



僕の中での「いい年のとり方」って、いつまでも遊んでる感じをにおわしている点だったんですが、風貌として「ステキな白髪」も加えたいと思いました。
あとはギターが似合うかどうか。これ重要。
ギターのせいで肩の骨がキリキリいってそうな感じは痛々しくてみてられません。



あとはあれだ、ダンサーの存在が印象的でした。
ダンサーがいるステージなんて観たことなかったし、ぶっちゃけ音楽のライブにいらないんじゃないかくらいに思ってたんですけど、これもなかなかどうして、面白いもんでありました。
踊らない曲ではステージの片隅で黙々とアコギを奏でてる姿もちょっと面白かった。



しかし、やっぱりというかなんというか、客の入りは満員とまでは行かず。しかも相当数が無料招待枠だったんじゃないでしょうか。
ものすごく輝くご年配の御姿を眺めながら、「こういう、ご年配の長い人生からにじみ出る"魅力"を感じる場所こそ、若者がお金を払って観る価値があるんじゃないか」と、ふと思ってしまいました。



それなりの道を長く歩んできた人は、それなりのものを得てここまで来てる。
それはたぶん、くつがえしようのない事実なんだと思います。
また、それを自分より若い者に放出しようとしてくれる人って、たぶんホントにありがたい。



放出しないとダメです。

*1:それにしても、客の年齢層が高かった。平均年齢40超えてたんじゃないだろうか

*2:実際にこの日演ったのは半分くらいトーキング・ヘッズ時代の曲。色褪せてませんでしたね