2009年2月のオトタチ。

桜みた後に初雪とか、自分の中で季節が壊れた瞬間もあった2月。
次第に仕事が本格化*1してきているため、普段の自分アンテナは一層はりめぐらせなければと思っているこの頃です。


そんなわけで今月の5枚。

相対性理論/ハイファイ新書

★★★
ハイファイ新書

いきなり先月のアルバムじゃねえかと言われそうですが、しょうがねえじゃねえかレンタルしたんだし(←この姿勢がよくない)。
これの前のがちょっとポップ感高かったんで、「ああ、そういう人達か」と思ってたんですけど、なんか今作はくぐもった印象(要は地味)な感じがありますね。個人的にはこっち路線の方が好きです。


前作より「声」をすごく意識的に聞けた気がするし、何よりギターがすごくいい味を出してることが初めてわかりました。


歌詞の世界観自体は、正直いってあまりピンときません。
狙ってるような感もあれば、素なのかもと思えるところもあるし。
世間的にはこの歌詞と曲が重要なファクターなのかもしれませんが、個人的にはこの人達は「声とギター」。


Antony and The Johnsons/The Clying Light

★★★★★
ザ・クライング・ライト

また先月のアルバムじゃねえかと言われそうですが、しょうがねえじゃねえかレンタ(ry
ルー・リードのベルリンで熱唱したり、ビョークの「ヴォルタ」でも美声を轟かせていたアントニーさん。
声も曲も雰囲気バッチリ、しかもジャケは大野一雄
バランス的にはカンペキなアルバムだと思います。
「自分の聴く音楽ジャンル、いつまでもかわんねえなあ」と思ってる方、次の一歩を踏み出すのにオススメかも。


ただしこの人の声は、好みがハッキリ分かれるだろうなあ。
バンドの演奏もかなり控えめなので、やはり「声」を前面に出してくる内容。ダメな人にはほんとにダメだと思う。


Gustaf Spetz/Good Night Mr. SPETZ

★★★★
GOOD NIGHT MR SPETZ

じっくり聴き入るヒマもなくいつの間にか解散してた、スウェーデンのギターレス3ピース「エスキュウ・ディヴァイン」のフロントマン・ガスタフさんの1stソロ。


よいです。なんか暗くて物悲しくてすごくいい。
エスキュウ〜もそうだったんだけど、すごくピアノが効果的に使われていて、物悲しさをまた助長させます。
ポップ/ロックでのうまいピアノの使い方がわかってるんだろうなあ、という感じ。


まあ、地味ですね。あとライヴ映えするかどうかはこれ聴いただけではちょっと判断つかんね。


(V.A)/Chimera Music Release No.0

★★★
Chimera Music Release No.0

ショーン・レノンa.k.aディスイズサイコーニチョーシイイホンダ、が新たに立ち上げたインディー・レーベルのコンピです。
まあ、"らしいっちゃらしい"が散りばめられているんだけど、驚くべきはオノヨーコがプラスティックオノバンドを率いて2曲さしこんでるところ。


このショーンのインタビューにあるとおり、「このままだとエネルギーが弱い」と判断したオノヨーコが、アルバムミックス3日前に突如レコーディングを指示して自ら参加したようです。
なんという母の愛。


こういうエピソードがあったり、あまりにも父親の存在が大きすぎて親の威光的な印象がどうしても持たれがちなショーンだけど、このアルバムを通して聴けば、彼がレーベルを起こしてまで、自分で自分色の音楽を世間に広めていきたいっていう強い意志があるんだなとわかります。がんばれショーン。


そういや「コインロッカー・ベイビーズ」の映画化の話ってどうなったんだっけ?


Asobi Seksu/Hush

★★★★
Hush

アソビ・セクス。このフザケた名前でおそらく何十人かは食わず嫌いな人を遠ざけているであろう2人組。
シュゲーイザーフォロワーとしてよく名前があがるのでイメージはだいぶ形作られているような気がしますが、あんまりそういう固定観念はもたずに聴いたほうがよさそう。なぜならメロディがすごくよく聞こえるから。


轟音でメロディをかき消したり、わざと声量を落として空間をつくるような事はしていないのです。
そういう意味では、音は似てないながら、空間作りのうまさはちょっとシガーロスに近いのかもしれない。


2009年2月の総括

勤務地が一駅しか離れていないので、行き帰りの道中で音楽を聴く時間がほとんどなくなってしまいました*2
なので音楽を聴く時間を意識的に作ろう、としてます。
こういうのって、もともとあんまり好きな考え方ではないんですけどね。
音楽を聴く事は完全に生活の一部として認識してるし、かといってただ垂れ流してBGMとしてしか考えないことも絶対イヤなので。
しばらくは課題な気がします。音楽を聴く環境づくり。


今月は、再生回数トップはユニコーンの新作ではあるのですが・・・アルバムとして気に入れたのかどうかはまだちょっとよくわかりません。


あとエゴラッピンの新作もすごくよさそうなんだけど、正直まだあんまり聴いてないので、今後よかったら3月のアルバムとすることで(←こういう姿勢がよくない)。


ていうか今気づいた!今月テクノをまったく聴いてない!

*1:とはいってもまだ残業規制下ですが。

*2:贅沢な悩みだというのはわかってますよ、ええ