木々と絵本にかこまれるひととき

先週末、タイコクラブから一ヶ月もしないうちに、縁あってまた長野に行ってきました。
宿が安曇野に近かったんだけど、そこになかなか面白い場所があったのでご紹介。



ここ。安曇野絵本館というところです。
安曇野は美術館などの施設の招致が盛んなようで、主幹線を「安曇野アートライン」なんて名付けているくらいなのです。
そこの一角に、いや一角といってもかなりはずれた森*1の中なんだけども、こんなすてきんぐな建物がありました。



内なる子供内なる自然をテーマに大人のために創られた絵本館

絵本の絵(イラストレーション)を子どもの領域から解放する場として,そして大人になってしまった人達が“かつて子どもだった”ことを再認識する場として,静かで落ちつける空間を提供したいと創られました。

そのため,約20名以上の団体および幼児(未就学児)の入館はお断りしていますので,御注意ください。


なかなかすてきんぐなコンセプトです。
これがあって、静かな森の中で成立している空間なんだなあとも思います。



もちろん、そんなだだっ広い美術館ではなくて、基本的には1つの企画展が催されているのみ*2
絵の数は少ないといいながらも、もう絶対的な静寂の中で、おいしい空気を吸いながらひとつひとつの絵をゆっくりゆーっくり見られるのです。
そして絵を見終わってからは、1階のテラスでゆっくりお飲み物を頂きます。
なんて贅沢なんでしょう。



これだけの体験ができて、コーヒーついて700円。
館主の方の、本当に絵本が好きな心がベースになって運営されている事が伝わってきます。
だからこそ、正直な話こういう美術館をキリモリするのって、かなり大変なんでしょうね。。
中での絵本やグッズ販売も大きな収入源になってるんでしょう。
そういう意味だと、僕のような一見さんがフラッと入るような環境で終わっていてはかなりきびしいもんがあるはず。



でもここの美術館、なんと今年で20周年だそうですよ!なんということだ。
もちろん並々ならぬ努力があってのことでしょうが、こういう場所がずっと成立しているっていう事は、今日びかなり稀有なことなんじゃないでしょうか。
なんか新しい暮らし方とか模索している方、カンタンにできることじゃないでしょうが、ひとつの好例として捉えていいんじゃないでしょうかね。




※ちなみに、あとこの安曇野いわさきちひろ美術館にも行ったんですが、ここもえらくすてきんぐでした。
周りの空間も一要素としながら存在する美術館って、やっぱり都会では難しいもんです。


*1:個人的には「西の魔女が死んだ」の森をちょっと思い出しました

*2:現在は「どいかや」さんの展覧会でした